昨日、書くのを忘れましたが、春分図というのはマンデンで最も重要で、一年の運勢を見る時は、この春分図を使います。国家の運勢を見る時はその首都で、太陽がおひつじ座0度になるときのホロスコープを使います。
木星と天王星の180度、それに対して冥王星の90度のT字スクエアが結構ハードなので過去の同様のアスペクトを探してみました。
1934年(昭和9年)の春分図にこの惑星の配置がありました。
この年の特徴的な出来事は、室戸台風、帝人事件、それと東北地方での不漁と冷害で深刻な凶作で飢饉が発生しました。また、春分には函館の大火、東日本の暴風雨も発生して甚大な被害がありました。
第2室てんびん座 木星
第8室おひつじ座 天王星
第11室かに座 冥王星
ちなみに2017年春分のT字スクエアは
第3室 ・・・ 冥王星(やぎ座)
第7室 ・・・ 天王星(おひつじ座)
第12室 ・・ 木星(てんびん座)
風の星座であるてんびん座の木星の年は、やはり風が強い年なのでしょう。昨年の冬至も冥王星、天王星、木星のT字スクエアがあり、冬至の次の日、12月22日に糸魚川の大火事が発生しています。今年に入っても1月4日に新日鉄住金大分製鉄所での火事、1月22日に東燃ゼネラル石油和歌山工場での火事、2月16日埼玉県、アスクル倉庫の火事。
天王星は電気であり、雷を意味しますので火はつきもの。風の木星が火のパワーを増幅させます。冥王星は徹底的に焼き尽くすというもので、春分以降も大きな火事は起きるかもしれません。
室戸台風は死者・行方不明者で3000人を超える被害を出しています。特に大阪では登校時間での高潮の被害が甚大でした。昔はこんな台風の日でも学校に行ったのですね。小学生は251名が犠牲になったそうです。
最大瞬間風速は60m/s, 大阪四天王寺の五重の塔は全壊し、大阪市内の校舎246校のうち、180校、480棟すべてが、全壊から大破の被害を受けました。(鉄筋コンクリートの校舎や新しい基準で建てられた木造校舎は被災をまぬがれたそうです)
8室は死亡率を意味し、天王星は災害、対面の2室木星によってその被害を増大させました。てんびん座は公共を意味するので学校を、かに座は母性や保護を意味するので、子供たちを守る校舎を、冥王星は古い木造校舎を破壊しました。その後大阪市内では鉄筋コンクリート造りの校舎の新設が進んだそうです。破壊と再生の冥王星のなせる技です。
1934年には実はもうひとつT字スクエアがあります。
第12室おとめ座 海王星
第6室うお座 水星
第9室ふたご座 月
不漁や特に冷害などはおとめ座と関係が深く12室に海王星が入っていて目に見えない気象条件による冷害などで収穫が不安定であることを意味しています。またかに座は食品、家庭に直結した星座で冥王星によりよりシビアな状況を呼び込んでいます。
帝人事件は、株の取引で政財界で不正があったと大蔵省の役人や政治家が起訴され、これにより当時の内閣は総辞職となりました。逮捕者は拷問による自白を迫られましたが、結局全員無罪となりました。真相は内閣を総辞職に追い込むためのでっち上げ事件であったといわれています。こういう疑獄は12室の海王星の仕事で、法曹の部屋9室の月を刺激しています。第2室、第8室は財政や株を表し、木星と天王星は急騰を意味します。それを陰謀の冥王星が冷たく眺めています。
1934年という年は災害が目を引きます。普通、第4室にハードな惑星や角度があると災害が多い、というのがセオリーですが、このチャートには4室には目立って悪くはありません。ただ、アセンダントの軸と天頂の軸のすぐそばに惑星があるので、それが非常に強く作用しているのでしょう。
木星がてんびん座、天王星がおひつじ座にあるのは1934年も2017年も同じですが、1934年の冥王星はかに座で、2017年はやぎ座にあります。
円形の一般的なホロスコープ(ナチュラルルーラー)の中でおひつじ座からおとめ座までは円の下半分、特にかに座は天底、てんびん座からうお座は円の上半分でやぎ座は頂点にあります。個人のホロスコープでは下半分は個人的な性格や知性、行動、感性を表し、上半分は他者とのかかわりや社会的な活動を意味します。
かに座の冥王星は国内での試練(自然災害、飢饉、疑獄)でしたが、やぎ座の冥王星は外交や世界に貢献する日本の動向に試練を与えるものかもしれません。とはいうものの、冥王星の向かいの星座にも影響を及ぼすので、自然災害がない、とは言えません。てんびん座の木星は今年10月初めまで続くので風はキーワードです。突風や台風など、冬の間は火災に要注意です。
明日は米国の春分図です。これもなかなかトンデモ論で面白いですよ。