遅くなりましたが、春分図を考察していきます。今年は大きな惑星が動く年なので、世の中は大きな変化にさらされます。米国はどうするのか、ロシアとウクライナはどう動くのか、中国は?そして日本はこの先どんな道を歩むのか、ここからが勝負です。
惑星の移動は、
冥王星 : 昨年 11/20 やぎ座 → みずがめ座・・・ → 2043年 3/10 うお座
海王星 : 3/30 うお座 → おひつじ座 → 10/22 うお座 → 2026年 1/27 おひつじ座
天王星 : 7/7 おうし座 → ふたご座 → 11/8 おうし座 → 2026年 4/26 ふたご座
土星 : 5/25 うお座 → おひつじ座 → 9/1 うお座 → 2026年 2/14 おひつじ座
木星 : 6/10 ふたご座 → かに座 → 2026年 6/30 しし座
海王星、天王星、土星は今年、次の星座に入りますが、また元の星座に戻り、来年また次の星座に入り、もう戻りません。今年から来年の春までは、新しい制度や改革が始まるけれど、見直しがあったり反対勢力の反撃があったり暫くは混乱が続きそうです。ですので、財務省解体デモなども一定の成果があっても、なかなか一筋縄ではいかないようです。
また、その一年間のトレンドを支配する木星は、6月10日にかに座に入ると、前進を続け、ふたご座に戻ることはなく、来年6月末にしし座にバトンタッチします。来年春までの混乱期を乗り越えるには、かに座の木星を利用して振り返らず一気に走り抜ける持久力が必要です。
第3室 : 月(いて座)
第4室 : 冥王星(みずがめ座)
第6室 : 土星(うお座)、海王星(うお座)、太陽(おひつじ座)
第7室 : 金星(おひつじ座)、水星(おひつじ座)
第8室 : 天王星(おうし座)
第9室 : 木星(ふたご座)
第10室 : 火星(かに座)
ぱっとみてそれほど悪くない惑星の配置と思いますが、現実ではトランプ関税で、日本だけでなく世界各国の経済に大きなインパクトを与えています。同盟国の第7室はおひつじ座で "I am" という、ややもすれば自己中心的と揶揄されるようなキーワードを持っています。意志強固で "America First" を押し付けてきます。
”今まで米国は、世界の王者としてたくさんの商品を購入してきた、そのため貿易赤字が増大し続けている。それを解消したい、財政赤字も解消したい、だから米国の車を買い、米国へ投資しろ"
ということですが、ディールの好きなトランプ大統領は、駆け引きにより関税を引き下げる可能性もあるようで、日本政府はどう動くでしょうか?
日本の総理を表す太陽は、第6室、西の地平線(おひつじ座3度)のすぐ下に沈んでいます。第6室は労働者、防衛、保険衛生、の部屋です。今一番問題になっているのは、米国の関税問題なので、”労働者” を一段あげて企業側として考察してみます(第6室の対面の第12室はおとめ座で労働者そのもの。国のトップ同士の話になると第6室は組織としての企業、第12室はトップ同士の話には表にでない労働者、と解釈しました)。トランプ大統領は日本の製品の輸出時には輸出企業に消費税が還付されるが、それはフェアではない、日本の消費税を撤廃しろ、と主張しています。(日本の消費税≒VAT 関税および貿易に関する一般協定 GATTO により輸出企業に補助金を出すことを禁止しましたが、日本の消費税は補助金と同じであるとの主張。 VAT はその抜け道として使われています)しかし、昔から経団連は消費税還付を受けたいので、消費税増税を政府に要望しています。なので、ここは経団連に寄り添う考えでいる、と思います。海王星が同じく第6室にはいっているので、なんらかのビジョンがあるようですが、海王星は第6室うお座の守護星なので、そのビジョンは総理のものではなく企業側の思惑なのでしょう。
また、第6室には土星が海王星の跡を追いかけるように入っています。輸出企業の消費税還付のことを私は知らなかったし、なぜ経団連が消費税増税推進派なのかわかりませんでした。今回の関税の騒ぎのおかげで多くの人が知ることになったのではないでしょうか? 海王星は夢や憧れの意味もありますが、秘密や疑惑、詐欺の意味もあります。海王星が隠している秘密や疑惑を土星が追いかけて暴いていくようにも見えます。
国益を考えて、農業や工業を再び発展させようと強権を振るっている米国を日本国民は、理不尽と思いながらも羨ましい気持ちをもっています。また、国民感情を表す月は第3室にあって対面の第9室の木星とオポジションです。第3室マスコミのフジテレビ問題で長年トップに君臨していた日枝氏が3月に辞任されました。これは古い体制のやぎ座時代からみずがめ座時代の世代交代ですね。木星は権威、海王星と土星とはスクエアとなっています。月はいて座の攻撃性もあり、権威を追い詰めていきました。2005年に、ライブドアがフジテレビの親会社のニッポン放送を買収しようとしたとき、ホワイトナイトとなり、フジテレビを買収から救った北尾吉孝氏が、フジテレビの現状を次のように嘆かれています。「このようなことになるなら、フジテレビを助けるべきではなかった、堀江氏が経営していたら、メディアとネットが完全に融合され、進化した高収益会社になっていただろう」。20年前はそろそろ冥王星がやぎ座に近くなっている頃で、組織では行き過ぎた権力が人権をないがしろにすることも多くありました。(まあ、そういうことはずっと昔からあったでしょうが)その時代のムードが北尾氏にホワイトナイトになるという、使命を与えたのです。結局堀江氏のライブドアも何かの力でつぶされてしまったので、それは時代(星)が許さなかったでしょう。
堀江氏の考えはあの時代には早すぎたのです。
第10室には火星が入っています。これは与党である自民党内部での政争と思われます。火星なので、徹底的につぶすということではなく内部でのイザコザ、さや当て程度のもの。そのうえ、この火星はフォールという位置づけで、力が弱いのです。しかし政府は今後、大きく変動していきます。夏至図では MC に太陽、木星がコンジャンクションするものの、石破首相の出生の火星と、トランジットの土星が重なり動きが取れなくなるようです。また、夏至図の土星と火星は角度が悪く協力するはずの野党の裏切りがあるかも。秋分図では MC に天王星がコンジャンクションします。となると秋には大きな変革が待っているようです。参議院選挙は夏至の後になりますが秋まで現政権が保たれるのかもしれません。あるいは、夏至で総理が変わり、秋分で自民党分裂か政界再編となる可能性もありそう。MC上にある夏至の木星は非常に象徴的で,第5室の冥王星と第11室の火星がセクステル(60度)、冥王星と火星、冥王星と木星はインコンジャンクト(150度)で「神の手」と呼ばれるアスペクトを作ります。これは逃れられない宿命を意味します。太陽と木星が MC にコンジャンクションする夏に何が起こるのか今からぞくぞくします。
国土や農産物等を表す第4室には冥王星が入っています。しかし、米国の関税の問題があるので輸出する企業は混乱と変化にたえる体力が必要になります。貿易国や同盟国が変わっていく可能性もあります。また、農産物や食べ物への放射能の影響や毒物の混入があり、安全性を問われるような事件や事故があるでしょう。
税金を表す第8室には、天王星があり、消費税、関税のからみで同盟国の顔色をうかがいながらどういう政策を打ち出していくのか。冥王星はみずがめ座にあるので、おうし座とは障害のある角度になります。なかなか物事が決まりにくい。天王星はまたフォールの位置にあり、力が弱く自浄作用が薄い。冥王星は通常の力があるけれど、冥王星自体が税金の意味があるので重税の枠はまだはずれなさそう。秋になれば税金、年金や株式等財政や大きな資金のウラがあばかれてくるでしょう。今はまだおだやかなので、だんだん厳しくなってくる夏以降の方が大きな変化があると思われます。